密葬の系統
化石燃料の枯渇、大気汚染、渋滞、事故などの交通問題を解決していこうというものである。
具体的には、地域住民が複数の超小型電気自動車を共有し、通勤や買い物など、短い距離を走る際に利用する。
鉄道駅や居住地域の入口に専用駐車場を設け、磁気カ-ドによって入庫すると同時に、使用状況や車の状態を自動的にチェックし、必要に応じて充電もする。 高速道路での走行や長距離ドライブを楽しむときには、既存のガソリン車を使う。
このシステムなら、車がさらに増加しても、駐車場の確保がらくで、道路の有効利用も進められる居住地域の排ガスも少なくできる。 高齢者も安心して使える一人乗りないし二人乗り超小型EVである。
電気自動車に関しては、トヨタや日産は既存の車の内部を改造して電池を搭載したものを考えている。 ボディも含めて、電気自動車専用のものを設計すると、投資が巨額になり、さほど売れる見通しのない現在では、かえって高価格になって、市販がむずかしくなるのではないかとの見方である。
ホンダ「EVプラス」1997年型自動車メーカーにとっては、当面するカリフォルニア州の大気浄化法をクリアするため、やむなく電気自動車を開発しなければならないというのが本音である。 電池の技術がもっと進歩し、容量を大きくできなければ、量産化のめどはつかないのが現状である。
だからこそ、クリ-ンな自動車と期待されながらも、各メーカーの電気自動車への取り組みにはかなり醒めた部分がある一方には、現行のガソリン・エンジンの研究をさらに進めていけば、排ガスはもっと下げられるのではないかとの思いもある。 それに対し、本田は電気自動車専用で設計し、軽量化、小型化を徹底的に追求した。
ちなみに、本聞が大気浄化法の適用を前倒しして一九九七年五月からカリフォルニア州でリ-スをはじめた「EVプラス」は、四人乗りである。 カリフォルニア州のトランス市などにある四つの販売店で取り扱い、二OOO年までに三百台をリースする予定である。
本田は、電気自動車のメリットと限界性を踏まえて、地域社会における交通システムのあり方の中に位置づけていこうとしている。 本田のこうしたイメージは、アメリカの地域コミュニティ、いわゆる環境を重視する草の根的な運動を進めるエコビレッジにおいて、電気自動車を使った意欲的で実験的な試みを行なっているという。
本田といえば、若者向けのスポーツタイプやRV車F1など、どちらかといえば性能やスピードを重視するというイメージが強かった。 本田がこの時期、長期的な課題である環境問題やエネルギー問題を見据えつつ、「共創」という新たなコンセプトを具体化してきたことの中に、現在、転換を余儀なくされている自動車メーカーの模索する姿を見るような気がする。
次世代車の第一弾||ハイブリッドカーにわかに高まったHVへの注目最近、現実味のあるZEVとして、ハイブリッドカー-(HV)の開発が大いに注目されている。 ハイブリッド・ヵーにも電気自動車とほぼ同じ電池やモーターが搭載される形式が多いので、ハイブリッド電気自動車(HEV)と呼ばれることも多い。
つまり、電気自動車の開発がハイブリッド・カハイブリッドとは、「雑種」「混成」といった意味である。 ガソリン・エンジンと電池および電気モーターを組み合わせ、両者の長所を生かしつつ駆動することにより、市街地の走行では、燃費が二倍に引き上げられ、排ガス量を大幅に削減することができる。
コストは割高となるが、それでも電池だけで車一台分の値段ともいわれる電気自動車より、かなり安く抑えられる電気自動車専用電池の数分の一に小型化できるためで、商品化の現実性が高いとして脚光を浴びている。 先にも述べたように、ニッケル・水素やリチウム・イオン電池の開発で、電気自動車はかなり実用に近い水準にまできた価格もさることながら、ガソリン車に近い性能を得るには、電池のさらなる性能向上が必要であることもわかってきた。
現段階よりもさらに水準を高めるには、技術的な飛躍が必要であり、まだかなりの時聞がかかることが予想される。 そこで、電気自動車よりも電池に負担のかからないハイブリッドカーのほうが現実的と見なされるようになったのである。
前述のように、カリフォルニア州は、ZEVに準ずるものとしてEZEV(エクイパレント・ゼロづけられ、急浮上してきた。 ため、まではZEVとしての電気自動車の開発に力を入れてきたメーカーが、急速、ハイブリッドカーの開発にも熱心に取り組むようになった。
アメリカのPNGV計画によると、少なくともフェーズーの段である一九九八年までに、総額四百億円の予算がハイブリッドカーの開発に投入される。 を受けて、ビッグ30はエネルギー省と契約し、一九九三年後半からハイブリッドカーの開発を進めている。
各社とも二種類ずつの合計六種類となっている。 このほか、関連するバッテリー、フライホイール、燃料電池、改質器、内燃機関、ガスタービン、スターリング・エンジンなどの各サブシステムも開発する。
こうした動きに、日本でもハイブリッドカー開発が急務となった。 運輸省は一九九六年、次世代都市用超小型自動車研究会を発足させ、一九九九年までに二人乗りのハイブリッドカーか、新たな電気自動車の開発を計画した。
さらに、一九九七年からは、高効率クリーン・エネルギー自動車研究開発プロジェクトの一環とし、圏内大手メーカーが参加してスタートする。 燃費が既存のガソリン自動車の二倍以上、排気ガスは四分の一以下に減らすことなどの目標を掲げている。
開発車種は乗用車、トラック、パスの三種類で、実際に試作車をつくることになっている直列と並列のそれぞれに何種類もの方式があり、さらに用途や車種、排気量の大きさによっても違うため、まだ研究も実績も少なく、データも十分ではない現在では、どちらの方式が有利かは一概にはいえない。 従来のディーゼル車に比べ、燃料代が半分となり、最高時速は百七十キロ、わずか三・六リットルのガソリンで百キロを走行できるという低燃費を実現した。
ベース車と部品の共通化を進め、生産ラインも同じとすることでコストをできるだけ抑え、価格は四百四十万円と、ベース車より百十七万円程度のアップにとどめた。 一九九七年十二月十日、トヨタはかねてから予告していたハイブリッド乗用車「プリウス」一五OOαを、世界に先駆けて量産販売を開始し、大きな反響を呼んだ。
この時、京都では世界から数十ヵ国が集まっての地球温暖化防止条約会議が聞かれており、会期中を狙つての発売だった世界から集まってきている報道陣に対しても、トヨタが地球環境問題に力を入れていることのアピール効果を計算して、開発陣にハッパをかけて急がせ、この時期に間に合わせたのだった。 まで、世界の自動車メーカーが開発してきたハイブリッドカーは、いずれも電気自動車と同様、試作の域を出ていなかった。
トヨタのこの大胆な決断の背景には、米。 ビッグ34やベンツ、フオルクスワーゲンなどを向こうにまわして、「二十一世紀に向けて環境および省エネルギーでもトヨタは世界をリードする」と豪語する奥田社長の積極経営の姿勢が表れている。
既存の車と比べて、「プリウス」の仕上がり状態や自動車に要求される信頼性は十分に保証されているのか。
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